教えてドクター
むし歯菌や歯周病菌に対する除菌療法があると聞いたのですが、どういうものですか。
 
 北欧や欧米などの予防歯科先進国ではすでによく行われていますが、わが国の予防歯科では新しい方法といえます。消化器内科などで胃潰瘍の予防のためにピロリ菌の除菌を行うのと発想がよく似ていて、悪さをする菌を除去し、良い環境にもっていくことで、病気を未然に防ぐという考え方です。
 歯や舌の表面には「バイオフィルム」という菌の膜が形成され、むし歯や歯周病が発症、進行していくのですが、この膜を化学的に薬剤を用いて破壊し、口の中にある菌のすみかをなくしていく方法です。なお、この処置の際は、前もって歯垢や歯石、舌苔などの汚れを機械的に取り除いた上で行います。
 むし歯と歯周病は1本の歯のみにとどまらず、他の歯に波及する「感染症」です。「健康は自分の歯で美味しく、よく噛めることから」です。出来るだけ早めの予防処置が肝心となります。
白根歯科クリニック 院長 白根 和明
白根歯科クリニック
院長 白根 和明
白内障の手術を勧められました。近年は日帰り手術が可能なほど技術が進歩したらしいですが、薬での治療も可能ですか。
 
 白内障は自分の目の中にあるレンズが濁る病気のことです。濁りが進行するのをお薬で遅らせることはできますが、治療するには手術しかありません。白内障の手術では、この濁ったレンズを取り、代わりになる人工レンズを目の中に入れます。
 近年、特殊なレンズやさまざまな最新の機器、薬剤、手術テクニックにより、大部分の白内障患者が短時間かつ日帰りで痛みも少ない手術を受けられ、視力回復も早いという満足度の高い結果を得られるようになりました。
 しかし白内障以外の目の病気や全身病その他のリスクがある場合は、入院をして万全の体制下でゆっくり手術をお受けになったほうが結果がよい場合もあります。  よく眼科主治医と相談の上、お決めになるとよいでしょう。
みやうち眼科 院長 宮内修
みやうち眼科
院長 宮内 修
最近膝の痛みがだんだんとひどくなり、歩くのも階段を降りるのもつらくなってきました。どうしたらいいでしょうか。
 
 超高齢化社会とともに、膝痛を訴える方が増えてきています。年齢とともに起こってくる膝の痛みに対してはヒアルロン酸の関節注射が有効ですが、軟骨や骨の変形が進んだ状態では対処しきれないことがあります。そのような方には人工関節がお勧めです。人工関節置換の手術を受けた大勢の方が、膝痛をほとんど感じなくなり、膝も130度程度曲げられるようになりました。110度以上曲がれば、大抵の階段は支障なく昇り降り出来ます。
 膝痛のため活動範囲が段々と狭まり寝たきりの道の歩んでいくより、思い切って手術を受けてみたらどうでしょうか。最近では、人工関節の手術を受けた方は結構いらっしゃるはずです。また、見た目では手術を受けたことはわかりません。
 関節注射や飲み薬、リハビリで痛みが取れなくなったら、近くの整形外科で相談してみてください。
木島病院 院長 竹内 尚人
医療法人社団 光仁会 木島病院
院長 竹内 尚人
乳がんが増えていると聞き心配です。検診を受けようと思うのですが、マンモグラフィ検査と超音波検査はどちらが良いのでしょうか?
 
 御質問にあるとおり、乳がんの患者さんは年々増加し、一年間に4万人以上の女性から新たに乳がんが見つかっています。マスメディアでもしばしば取り上げられ、乳がん検診に関心を持つ人が増えているのは大変喜ばしいことです。
 マンモグラフィはX線を使った検査で、がんは白っぽい塊や小さな石灰化(白い点)の集まりとしてうつります。非常に優れた検査ですが、乳腺量の多い方の場合は乳腺全体が真っ白にうつってしまい(dense breast)、がんがあっても隠れてしまうことがあります。ですから日本では、乳腺量が減ってがん患者が増えてくる40歳以上の方にマンモグラフィを行うのが一般的です。
 超音波検査(エコー検査)は身体への害は全くなく、また乳腺量の影響も受けないので、どんな年代の方でも同じように検査を受けることができます。しこりを描出するのは非常に得意で、検査中にある程度しこりの種類も見分けられます。ただ、小さな石灰化は見つけられないことが多いようです。
 熟練した医師や技師のいる医療機関や検診機関を選び、御自分の年齢に合った検査法を相談してみて下さい。

木島病院 院長 竹内 尚人
(財)石川県予防医学協会
健康管理センター副所長 中西 博子